娘が先天性股関節脱臼と診断され、こども病院に1ヶ月入院して完治した話

信じられない。。

 

娘が先天性股関節脱臼と診断された日は私も妻もショックで食事が喉を通りませんでした。

 

この記事を読んでいるあなたも同じかもしれませんね。でも大丈夫です。今の時代は入院したらほぼ100%の確率で完治します。うちも完治しました。

 

本記事では、お子さんが股関節脱臼であると診断されたあなたに向けて

うちの娘が先天性股関節脱臼と診断され、こども病院に1ヶ月入院して完治した話

をお伝えします。

 

目次

娘が先天性股関節脱臼と診断されました

子供が生まれて3-4ヶ月経つと、自治体が3ヶ月検診(または4ヶ月検診)という検診を行います。約99%の自治体がこの検診を行っています。

 

3ヶ月検診の目的は赤ちゃんの発育を見る事と共に、子供を持つ家庭と子育てを支援する自治体をつなぐ目的もあります。是非利用しましょう。

 

3ヶ月検診では、首がすわっているかなどの発育に関する基本的な項目を保健師さんがチェックします。このチェック項目に「股関節脱臼の可能性があるか」が含まれています。

 

股を開いて、動きがスムーズか、股関節が左右対称に十分に開くか、足のシワは左右同様にあるか、膝を曲げて左右の高さがそろっているか、などを見ます。

 

うちの娘は3ヶ月検診で「股関節脱臼の疑いあり、こども病院で検査を受けてください」と指摘され、紹介状をもらいました。

 

こちらが治療前の娘の写真です。

この時は右足が少し外に開かないかなと思っていた程度でした。でも思い返すと、生まれた直後からずっとこの状態で、横を向くときはいつも左側でした。「やっぱり何かあったのか」という気持ちも多少ありました。

 

5ヶ月の段階でこども病院の整形外科に行きました。診断結果は「股関節脱臼の疑いはあるけど重症ではない、もう少し様子を見ましょう」との事でした。少し安心。

 

6ヶ月の段階でこども病院の整形外科に行きました。診断結果は「股関節脱臼です。来週から入院しましょう。」との事でした。一度安心していただけに急転直下でかなりビックリしました。

 

うちの子に限ってこども病院に入院する事なんてないと思っていました。心の準備が全くできていなかったので、落ち込みました。

 

信じられない、という気持ちでした。私も妻も娘が先天性股関節脱臼と診断された日はショックで食事が喉を通りませんでした。

 

 

でも落ち込んでばかりでは良くないと思い、股関節脱臼についてインターネットで調べました。

 

統計的に

  • 一人目の子供
  • 冬に生まれた子供
  • 女の子 (男:女=1:9の割合)

の発症確率が高いそうです。

 

うちの娘は全ての条件を満たしていました。やっぱりそうか。ふむふむ。

 

さらに調べたら良い事が分かってきました。

 

  • 軽度の股関節脱臼は、リーメンビューゲルという器具を使うと95%の症例は治る。95%治る(=5%は治らない)という確率は、昔は高いと言われていたが、最近は低いと考えられている。高確率でないと今のご時世では世間に受け入れられないという事。
  • 軽度の股関節脱臼は、入院して治療をするとほぼ100%完治する。1歳になる前なら1ヶ月程度の入院とその後のリーメンビューゲルという器具を使った在宅治療で完治する。しかし、仮に3歳まで見つからないと数年間入院が必要な上完治するかも分からない。

 

うちの娘は軽度の股関節脱臼でした。また、3ヶ月検診で保健師さんが指摘してくれて0歳のうちに治療を開始する事ができました。どちらも幸運でした。

 

という事で私も妻も覚悟を決めて約1ヶ月の入院生活に入りました。

 

 

股関節脱臼の入院中

「1ヶ月入院してしばらく在宅治療すれば完治するので頑張ろう」と思って入院生活に入りました。

 

入院中に行う治療内容は、子供をベッドに固定し、両足を器具で引っ張ります。こんな感じです。

 

ベッドに固定されて足を引っ張られる娘の姿を見ると痛々しいのですが、本人はそれ程苦痛ではないようでした。0歳でまだ何もわからない状態で治療したのが良かったのかもしれません。

 

この状態で24時間固定されます。引っ張る重さは先生が都度調整していました。

 

最初の1週間は足を水平方向に引っ張り、だんだん引っ張る方向を上の角度に変えたり、股の角度を大きくしたりして行きました。

 

週に1回程度レントゲンを撮り、引っ張る重さや角度を変えているようでした。昔から多くある症例のため、治療方法が確立されているので安心してお任せする事ができました。

 

1日に30分だけ器具を外して自由に動かせてもらう時間があるのですが、その間は嬉しそうに笑顔で遊んでいました。

 

たまに看護師さんがゼリーなどのお菓子をくれたりして、本人も楽しそうに過ごしていました。

 

 

このゼリーのもも味をペロッと平らげていましたw

キユーピー ベビーデザート マンゴーともものフルーツジュレ 70g

 

 

入院中は、私は通常通りに仕事に行き妻が24時間ずっと娘のそばに付きっ切りになる生活でした。

 

想定外の困った事と良かった事を書きます。

 

想定外の困った事

  • こども病院には親が寝るスペースがありませんでした。親向けの宿泊用の個室は予約で一杯でした。妻は娘のベッドで添い寝するしか選択肢がありませんでした。1ヶ月間妻はよく頑張ってくれました。こども病院には簡易的でも良いので親向けの宿泊施設を用意すべきと思いました。
  • こども病院の周りには全くお店がなく、車がないと買い物すら行けない場所でした。朝昼夜の妻の食事を私が届け、洗濯も毎日私が行う必要がありました。
  • 周りの子供が騒がしかったです。整形外科ってみんな体調が悪いわけではないので元気なんです。あまりに酷くて添い寝している妻が寝られない状態だったので、1週間後に部屋を変えてもらいました。

 

良かった事

  • この時期は私の仕事の都合で3年限定の地方勤務の期間でした。家族で地方都市に住んで車で通勤していました。車通勤だったのでこども病院と職場の移動がしやすかったのが助かりました。
  • こども病院は私の職場と自宅から遠くない場所にあったため、食事と洗濯のサポートをする事ができました。職場の同僚が協力的だったのが助かりました。私は夕方早めに職場を抜けて、妻の分の食事を買ってこども病院に届けました。またその日の洗濯物を受け取り、次の日の着替えを届けました。
  • 1ヶ月の入院の予定でしたが、検査の結果が良かったので3週間で退院させてもらいました。看護師さんから「もう退院するの?」と驚かれてしまいました。娘は看護師さんに可愛がってもらって楽しそうでしたが、妻が大変なので少しでも早く退院出来た事は助かりました。
  • ベッドがいっぱいになって入院できない事もあるようなのですが、うちはすぐに入院できたので幸運でした。

 

 

何よりも良かった事は、大きなトラブルもなく体調を崩さずに無事に退院できた事でした。

 

 

股関節脱臼の退院後

リーメンビューゲルという器具を買って装着します。リーメンビューゲルを装着すると上の写真の状態になります。

 

退院後3ヶ月間はリーメンビューゲルを着けたままで生活をします。親は放置するだけです。「放置しておいてね」と先生からも強く言われました。

 

決して足を引っ張ったり強引に矯正したりしてはいけません。

 

最初は24時間装着し、少しずつリーメンビューゲルを外す時間を増やしていきます。

 

退院1ヶ月目:風呂の時だけ外す

退院2ヶ月目:風呂+寝ている間だけ外す

退院3ヶ月目:風呂+寝ている間+起きている間の2時間だけ外す

退院4ヶ月目:外す(完治)

 

 

リーメンビューゲルはよく考えられた器具です。特に子供が嫌がらないところがすごいです。

 

股関節脱臼の治療をするとその分発育が3ヶ月遅れると言われました。まぁ仕方ないなと思っていました。

 

でもうちの娘は退院4ヶ月目で0歳11ヶ月でしたが、その時点で普通に立っていました。退院1-3ヶ月の間もリーメンビューゲルを着けたまま立ち上がろうとしていました。

 

3ヶ月間つかまり立ちをしながらスクワットを繰り返すような運動を行っていたわけですから、かなりの筋トレになっていたはずw

 

4ヶ月目の最後の問診の時に、担当の先生が娘が普通に歩いている姿を一瞬だけ見て「大丈夫だね」と言っていました。

 

本当に一瞬見ただけでした。こんなんでいいの?と拍子抜けしたぐらいです。先生曰く「普通に歩けていれば大丈夫」だそうです。

 

完治してからは検診のために1年に1回こども病院に通院しています。特に問題なく成長しています。

 

うちの場合は2歳と3歳の時は1年に1回こども病院に通院し、その後は2年に1回の通院となりました。2年に1回の検診を中学校卒業ぐらいまで継続するようです。

 

 

お子さんが股関節脱臼と診断されて不安なあなたに贈る言葉

あなたがこの記事をここまで読んでくださったという事は、お子さんが股関節脱臼と診断されてショックを受けている事と推測します。

 

股関節脱臼の治療方法は確立しているので完治します。治療すれば良いのです。

 

病気が分かって治療を開始した時点で問題の半分は解決したも同然です。確かに入院中と治療中はあなたは大変かもしれません。

 

でもそれだけです。あなたのお子さんは大変ではありません。治療する効果としてあなたのお子さんが将来きちんと歩けるようになります。費用対効果は絶大です。

 

早く見つけられたなら幸運です。すぐに治療して治してしまいましょう。

 

 

娘が先天性股関節脱臼と診断され、こども病院に1ヶ月入院して完治した話 まとめ

  • 娘が先天性股関節脱臼でこども病院に入院が必要と言われショックでした。
  • 軽度の股関節脱臼は、1ヶ月の入院と、リーメンビューゲルを使った3ヶ月の在宅治療で完治します。
  • あなたのお子さんの股関節脱臼を早く見つけられたなら幸運です。すぐに治療して治してしまいましょう。

 

 

股関節脱臼の治療は、正しい情報を入手して、正しく恐れて、正しく準備する事が大切です。

 

 

あなたの参考になれば幸いです。

 

 

最後まで読んで頂きありがとうございました^^

 

 

目次