敗者の共通点は情報不足と慢心と思い込み?林修先生に反論してみる

敗者の共通点を知りたい。それらを避けて勝者になりたい。

という悩みにお答えします。

 

東進ハイスクールの林修先生がとあるテレビ番組で「敗者には3つの共通点がある」というお話をされていました。

 

「会社で業務を進める立場だと少し表現が違うかな」と感じました。気弱サラリーマンがこれを応用する方法を記事にします。

 

本記事では、

林修先生が敗者の共通点とした『情報不足・慢心・思い込み』に対する、会社で業務を進める立場での反論と対策

をお伝えします。

 

目次

敗者の共通点『情報不足、慢心、思い込み』が心に刺さった

私は林修先生が大好きです。本も楽しく拝見しています。

 

林修先生が出演していたテレビで「敗者には3つの共通点がある」というお話をされていました。

 

歴史上の勝者を見る必要はない。たまたま勝つ事もある。でも敗者には共通点が存在する。歴史上の敗者の共通点は以下の3つである。

1. 情報不足

2. 慢心 (俺は出来るよと自信がある状態)

3. 思い込み (これでいいはずだと思う状態)

 

という内容です。

 

自分の過去を振り返るとこれは心に刺さりました。例えば

 

  • 自分がやりたい事が出来ない会社に就職してしまった事があります。(情報不足だったな)
  • 彼女にはフラれるわけがないと思ってケアしないでいたらあっさりとフラれた事があります。(慢心だったな)
  • 学生時代に県大会の3回戦で強豪校と対戦する事になりました。2回戦は負けるわけがないと3回戦の事ばかり考えていたら2回戦で負けました。(思い込みだったな)

 

という感じで思い当たる事がたくさんありました。

 

 

林修先生が説明する敗者の共通点は正しいです。でも会社で業務を進める立場だと少し表現が違うかな、と思いました。

 

私はIT企業のプレイングマネージャーをしています。現場ではいろいろな判断が求められます。

 

その判断のよりどころにするためには、林修先生の敗者の共通点では説明が不足している場面があるので、私なりに反論してみます。

 

敗者の共通点(1) 情報不足

情報不足は敗者の共通点です。

 

でもあえて反論してみます。良い情報を見つけたら行動する力が必要です。情報を出し尽くすのは不可能ですから。

 

歴史上の事例をあげて説明します。

桶狭間の戦い

1560年6月12日に尾張国桶狭間で行われた合戦です。今川義元は大軍を率いていたにも関わらず、少数の織田信長に負けてしまいました。織田信長は桶狭間で休息していた今川義元に奇襲攻撃を掛けて勝ちました。合戦後に織田信長は、今川義元を討った服部小平太と毛利新助よりも、今川義元が休息した場所の情報を報告した蜂須賀正勝を評価したそうです。織田信長が情報の大切さを理解していた事を物語っています。

織田信長が情報戦に勝ったのは確かです。でもそれと同じくらい重要な事は、「今川義元が桶狭間で休息している情報を得た時に即座に奇襲作戦を掛ける行動を取った事」です。

 

ここで、

  • 前後の兵はどのくらいいるのか正確に情報を出せ
  • 休息している兵と護衛している兵の割合は?

 

のように、より詳細の情報を取る事を指示して奇襲攻撃を掛ける行動をしていなかったら、織田信長は勝利できなかったかもしれません。

 

情報を出し尽くすのは不可能です。会社で業務を進める現場では不安を抱えながらも判断をして前に進めなければならない事が多いです。情報収集と行動のバランスが必要です。

 

「今川義元が桶狭間で休息している」というレベルの「超A級の情報を得たら即座に行動する力」が大切です。そのためには情報を得る前の十分な準備が必要です。

 

敗者の共通点は情報不足ではなく「情報と行動力の不足」です。

 

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敗者の共通点(2) 慢心

慢心は敗者の共通点です。

 

完全に同意ですがあえて反論してみます。林修先生は敗者の共通点の中で一番大きな要素は情報不足とおっしゃっています。でも私は慢心が一番大きな要素だと考えています。

 

人は勝手に自分の事を平均以上だと思うそうです。つまり自分が賢いと思うのだそうです。これが慢心です。

 

自分が賢いと思うと今以上に状況を良くする努力をしません。

 

「俺ならいける、余裕だぜ!」と思うと、「今のままで大丈夫」というバイアスが掛かります。情報収集もしなくなります。思い込みを正す事もしなくなります。

 

つまり慢心すると思考停止します。現状で停滞します。現状で停滞すると敗者になる可能性が上がります。相手が成長したらいつか必ず追い抜かれますから。

 

慢心というのは人のマインドの部分です。マインドは行動を支配するので最も重要な要素です。

 

「自分は賢くない」と思えるかどうかが大切です。

 

私はこれで何度も痛い目にあいました。私は普段は臆病なのですが、ちょっと成功するとすぐ調子に乗っちゃう性格が災いしてしまうのです。慢心して良い事はありません。

 

敗者の共通点(3) 思い込み

思い込みは敗者の共通点です。

 

でもあえて反論してみます。思い込みを整理する事は後で振り返るために必要です。さらに先入観は誰もが持っているので全く思い込みをしないで物事を進めるのは不可能です。

 

私は業務を始める前に仮説を立てます。つまり思い込んでから開始します。仮説を立てないと振り返りができないからです。

 

振り返りは同じ過ちを繰り返さないために行います。

 

「Aになるはず。でもBになった。AとBの差分を分析する事で次の改善につなげる。」という振り返りを行うためには「Aになるはず」という仮説が必要です。

 

思い込みから物事を考えるのは間違いではありません。では何が間違いか。2つの事例で説明します。

 

(1) 天皇制の議論

(女性問題活動家) 男女はどんな場面でも平等であるべきだ。男性しか天皇になれないのはおかしい。

(論理的思考家) 1000年以上日本はこういう制度でやってきたのが事実。我々の浅はかな知恵で簡単に制度を変えるべきではない。

(女性問題活動家) そういう問題じゃない。男女はどんな場面でも平等であるべきだ。他の選択肢はない。今すぐ制度変更を。(★)

(論理的思考家) ・・・。

 

(2) FreezeとPlease聞き間違え

1992年10月に日本人留学生が「Freeze!(動くな!)」を「Please!(どうぞ!)」と聞き間違える事が原因で起きた悲惨な出来事です。

この出来事を機に、アメリカの放送局が「日本の英語教育はおかしい」という番組を企画し、日本の英語教育現場に取材に来ました。

取材の手法として本音を聞き出すために日本の英語教育者に対して「日本の英語教育はおかしい」という挑発的な発言をしたところ、日本の英語教育者は「日本の英語教育がおかしいのではない。アメリカの銃社会がおかしいのだ。」と強く反論しました。

その結果その番組の企画が変わったそうです。(★)「日本の英語教育はおもしろいよね~」という番組が作られたそうです。

 

どちらの事例も思い込みで行動を始めていますが(★)の部分が違います。

 

(1) 天皇制の議論では、(女性問題活動家)は事実を無視して自分の思い込みを優先しています。

 

(2) FreezeとPlease聞き間違えでは、アメリカの放送局は取材の結果を踏まえて思い込みを排除し方針変更しています。

 

思い込みは悪くありません。後で振り返るためには必要なプロセスです。

 

最も重要なのは『自分の思い込みが間違っていると分かった時に方針変更する力』です。

 

敗者の共通点への対策

  • 自分は賢くないと思う
  • 淡々と行動し続ける

 

これ最強です。

 

ブログ作成に関して、私も自分は賢くないと思って慢心せずに情報収集を進め、淡々と記事を書き続けます。

 

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敗者の共通点は情報不足と慢心と思い込み?林修先生に反論してみる まとめ

  • 慢心
  • 情報と行動力の不足
  • 思い込みを方針変更できない事

 

が敗者の共通点です。自分は賢くないと思って淡々と行動し続ける事が勝利する方法です。

 

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