ムダ会議を減らすために部下をどのように教育すべきか知りたい。
という悩みにお答えします。
ムダ会議を減らすには部下教育が必要です。チームの時短はリーダーであるあなたが導く必要があります。
私が大企業のマネージャーになって最初の感想は『とにかく会議が多い』でした。
私はムダ会議をなくし必要な会議を1種類に絞り、そのための部下教育を行う事でチームの時短を達成しました。
部下教育をしてムダ会議をなくすと、20%の人の仕事が無くなります。例えば1000人の会社で200人分の仕事が無くなります。
部下教育をしてムダ会議をなくすと、あなたの時間が増えてコスト削減が出来ます。実行には困難を伴いますがメリットが大きいのでチャレンジする価値があります。
本記事では、
ムダ会議を減らすための部下教育4選
をお伝えします。
ムダ会議を減らす部下教育4選:時短はリーダーが導くものです【理論編】
ムダ会議を減らす部下教育の前提として、無駄会議を減らすための理論をお伝えします。
あなたのチームの会議の一覧を作成し『Plan、Do、Check、Action』の4種類に分類してください。
Plan:計画
『いつまでに何をどのくらいの予算でどのようにやる』という計画を立てるフェーズです。仕事を進めるうえで計画は極めて重要です。
計画を立てるために会議が必要ならば時間を惜しまずに開催しましょう。
でも計画段階の会議はあくまでワンショットです。定例会議にする必要はありません。
もし計画のために定例会議を行っているとしたら削減できます。計画書の作成が完了したら定例会議は解散してください。
Do:実行
計画したタスクを実行するフェーズです。
実行フェーズではメンバーがタスクの実行にコミットする事が重要です。そのために、メンバーが自分でコントロール出来るタスクを計画する必要があります。
例えば『売り上げ5000万円上げる』はメンバーだけでコントロールできるタスクではないので適切ではありません。
『1ヶ月で50件の客先を回る』『3つの機能を実装する』のように、メンバーが自分だけでコントロールできるタスクを設定してください。
言い換えると、メンバーが言い訳できない目標をコミットする事が大切です。このように設定したタスクをメンバーに確実に実行してもらいます。
設定したタスクをメンバーが確実に実行する環境づくりができたら、Do:実行フェーズでの会議は必要ありません。
Check:進捗確認
実行の進捗確認をするフェーズです。
進捗確認会議はムダ会議の典型です。『目的が曖昧・報告するだけ・次のActionを決めない』という全く意味のないムダ会議です。
進捗確認はメンバーに事前に資料にまとめておいてもらうだけで十分です。
メンバーが報告書を分かりやすく書ける環境作りができたら、Check:進捗確認フェーズでの会議は必要ありません。
Action:改善
次のActionを決めるフェーズです。
会議を行う目的は『改善するためのActionを決める事』にあります。ここが一番重要な会議です。
未来永劫継続する事はないので、Plan、Do、Checkを踏まえて『Action:改善』をし続ける必要があります。
Plan、Do、Checkで時間を使ってしまい Action を検討できない会議は最悪です。
毎週の定例会議であれば、1週間分のPlan、Do、Checkを参加者全員が理解した状態で『今後はどうするか』を決定するために会議を行います。
このように、ムダ会議を減らす部下教育の理論として、『Action:改善』以外の定例会議を全て削減します。
ムダ会議を減らす部下教育4選:時短はリーダーが導くものです【実行編】
『ムダ会議を減らす部下教育』を実行する場合は、解決すべき課題が4つあります。
部下教育を4つ行う必要があります。一つずつ説明します。
部下教育(1) 現状維持バイアスを取り除く
チームメンバーの意識を変える必要があります。
チームのメンバーは今までのやり方に慣れています。メンバーには現状維持バイアスが掛かるので、やり方を変えると必ず誰かが抵抗します。
あなたが 『こう変えよう』と提案して『よしやろう!』とメンバー全員が即座に賛同する事はありません。全員が賛同する事なら既に変わっているはずだからです。
時間を掛けずに一気に変える事は不可能です。いきなりトップダウンで指示を出しても変わりません。コアなメンバーとじっくり時間を掛けて信頼関係を作る必要があります。
しかし、全員と信頼関係を作る事は不可能です。変化を極度に嫌う人がいます。そういう人を無視してはいけませんが諦める事も必要です。
改革にはある程度の腕力が必要です。あなたの方針が正しいと確信したら、あるタイミングでトップダウンで指示を出してください。
部下教育(2) 8割仕事のメンバーを10割仕事にコミットさせる
世の中には常に8割の仕事をする人がいます。
仕事をサボっているわけではありません。でも仕事の量に関わらず8割のタスクしか実行しません。このような人は実行に対するマインドを変更する必要があります。
『会議難民あぶり出し理論』ではPDCAの『Do:実行』でメンバーがタスクの実行をコミットする必要があります。その前提で会議を削減出来ます。
会議を削減するためには8割仕事のメンバーに10割仕事が出来るようになってもらう必要があります。
対策として、多少簡単な仕事を与えても良いのでメンバーが10割の仕事が出来る癖をつけてください。10割の仕事が出来たら多少大げさでも褒めてあげましょう。
人は褒める事でしか伸びませんから。
会議の削減にはメンバーが必ず10割の仕事を実行する環境作りが必要です。
部下教育(3) 報告力を鍛える
進捗確認のフェーズでは、会議を行わない代わりに完璧な報告書を求めます。
進捗報告の報告書は、簡潔かつ十分である必要があります。
通る企画書を作れない人の共通点3選:そりゃ無理ゲーです に書いたように、相手がその資料を読んで内容を理解し『うん、そうか、分かった』と言うだけの報告書です。
チームのメンバーが分かりやすく簡潔な報告書を書けない場合は会議を削減できません。
若手の社員は報告するスキルが低い場合があります。『やたら文章が長いけど、言いたい事が分からない』という報告です。
このような社員は教育する必要があります。先輩社員に毎回の報告書をレビューしてもらうのが良いです。
会議の削減にはメンバーが資料を分かりやすく簡潔に書ける事が必要です。
部下教育(4) 会議を設定しないでも会話できる状態を作る
会社の中には朝から晩まで会議で埋まっている人がいます。『会話をしたいんだけど会議を入れないとお話しすら出来ない』という困った状態です。
一日中会議を転々としている人は、事前準備をしないので『これは何だっけ?』『この背景は何だっけ?』という発言を繰り返す人が多いです。
このペースに引き込まれては会議を削減できません。このような人は会議を設定して会議中に教育しましょう。
PDCは事前に完璧に実行しておき、会議で話すのはActionだけにします。さらに、会議の時間は短く設定します。30分もあれば問題ないでしょう。
会議の冒頭で『今日はこの課題のActionを決めたいです。時間は30分です。よろしくお願いします。』と言って始めます。
最初はいつもと同じように『これは何だっけ?』という質問だけで30分を終えてしまうでしょう。すると相手に『事前準備してなくて申し訳ない』という気持ちが少し沸きます。
そこでもう一度『次回はこの課題のActionを決めたいです。よろしくお願いします。』と言って会議を設定します。次回は事前準備してくれるようになります。
これを繰り返す事で、一回の会議でActionを決められるようになります。
ムダ会議を減らす部下教育4選:時短はリーダーが導くものです まとめ
- 現状維持バイアスを取り除く
- 8割仕事のメンバーを10割仕事にコミットさせる
- 報告力を鍛える
- 会議を設定しないでも会話できる状態を作る
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