自分は短気だと思うけど、その事でどれくらい損をしているのかを知りたい。もし損をしているなら治したい。
という悩みにお答えします。
私は短気のサラブレッドです。私も母と祖母も瞬間湯沸かし器のような人間です。
そんな私ですが40歳でようやく短気を克服しました。費用対効果を整理したら損しかない事を知り40歳にしてようやく我慢を覚えたからです。
短気で損するものは3つあり、治すと損しなくなるものは5つあります。費用対効果としては8つ損をします。
本記事では、
短気の費用対効果を整理したら損しかなくて40歳で我慢を覚えた話
を体験談の形でお伝えします。
会社で生産性を向上するためにはこの本が参考になります。
イシューからはじめよ 知的生産の「シンプルな本質」 [ 安宅和人 ]
短気の費用対効果:損するもの3つ
費用対効果を考えると短気によりあなたは3つ損をします。
(1) 相手の評価を失う
あなたは理性を失った人から酷い事を言われた事はありませんか?
私はあります。私は短気により理性を失った人に対して『失礼だな』という感情を持ちます。
理性を失った人は私の主張を遮った上で一方的に自分の主張をまくしたてるからです。
短気は相手の評価を下げます。
(2) 周りの人の評価を失う
あなたは理性を失った人が誰かに酷い事を言っているのを見て嫌な気持ちになった事はありませんか?
私はあります。短気な人はそれを見ている周りの人も嫌な気持ちにさせます。
短気は当事者ではない周りの人の評価を下げます。『恥ずかしい行為』と言えます。
(3) 健康を失う
理性を失って感情的になると血圧が上がります。それを繰り返すと疲れます。心身の健康を保てません。
短気は健康に良くないです。
あなたは感情的になって相手に酷い事を言ってしまったと後悔した事はないでしょうか。その時に、相手の評価・周りの人の評価・健康の3つを同時に失います。
私は後悔するくせに失ったものの大きさに気づかない残念な人間でした。短気により多くのものを失う知る事が克服の第一歩です。
短気の費用対効果:治すと損しなくなるもの5つ
費用対効果を考えると、短気を治す事であなたは5つ損をしなくなります。
(1) 被害者になる事で、失うものの大きさに気づけた
私は信頼していた人から、非常に重要な局面で理性を失って暴言を吐かれるという失礼な行為をされた事があります。
私にとっては心を砕かれるような衝撃を受けました。その人には悪気はなかったようです。
でも、その人に対する私の信頼はもうありません。その人とは今後一緒に物事を進める事はできません。
言葉は取り返しがつきません。理性を失うという行為は人間関係を壊します。
でも被害者になった事は私にとって幸運でした。被害者になって初めて、短気で失うものの大きさに気づきました。
被害者になった経験から私は短気を一歩克服できました。
(2) 我慢したら感謝された
私が新卒で入社した会社での出来事です。新卒の就職活動でブラック企業を選んでしまったけど命からがら脱出した話 にまとめた内容の一部を抜粋します。
私は、就職活動において、自分の経験を活かすためには会社ではなく配属部署が大事であると考えていました。そのため入社前に配属部署を決める事が出来る制度がある会社を選びました。
ところが、入社1か月後に本来配属される予定ではない部署への配属が決まりました。驚天動地でした。当然抵抗しましたが、新入社員1人の力では変える事ができませんでした。
その部署は過酷な環境でした。大学院で勉強した事を生かせず、月の残業が150時間を超え(家で仕事した分を含まずに)、しかも新人だからと残業代を半分にされました。
その部署では将来像を描けなかった私は転職活動の準備を開始しました。でも1つだけ腹をくくりました。
どうせ辞めるなら結果だけは残してやる と2年間だけ必死に頑張ると決めました。その会社を選んだ自分へのけじめのために我慢する事にしました。
その結果、私にとって思わぬ事が起きました。多くの人に感謝されたのです。
客観的に見て私が酷い境遇である事は明白でした。社内の人、社外の人、お客さん、同期、などの全ての関係者から「あいつ可愛そうだな」と思われていました。
その中でも 我慢して淡々と仕事をする私を周りの人は全員見ていた のです。
この時に頂いた種類の感謝は私にとって初めてのものでした。私はそれまでの人生で嫌な事から避けてきました。我慢した事がなかったのです。
我慢したら良い事がある経験をした 事は財産となりました。
(3) 成長を感じる事が出来た
短気をぐっとこらえて我慢をすると少しずつ我慢の許容範囲が広がっていく事を感じるようになりました。
仕事やプライベートで辛い事があっても以前より耐えられるようになってきました。
ベンチプレスで最初は30キロしか上げられなくてもトレーニングを積み重ねれば80キロを上げられるようになるのに近い感覚でした。
辛い事があってそれに対処している時にふと『オレ、昔より頑張れてる』と感じるようになりました。自分の成長を実感する事が出来たのです。
我慢すると成長出来る事を知り、さらに我慢する意識を持つようになりました。
(4) 仕事の生産性が上がった
仕事でマネージメントをするようになって思う事があります。
怒りっぽい人でも評価を下げない人がいます。それは怒るだけの行動を事前にやっている人です。
例えば、AさんがBさんを怒っていたとします。これだけ見るとAさんが短気に見えます。
でも『Bさんは仕事で何度もミスを犯していてAさんはそれを再三フォローしてきた』という背景がある事をマネージャーである私は知っていました。
Aさんは十分すぎると言えるサポートをBさんに施してきました。怒るだけの行動を事前にやっている人です。このような場合にはAさんの評価は下がりません。
これを見て、私は怒る前に『怒るだけの事を事前にやっているか?』と自分に問いかけるようになりました。結果として短気を抑えるようになりました。
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(5) 高い視点で物事を見られるようになった
仕事で以前より大きな課題を与えられる機会に恵まれました。
それまでは自分の仕事の範囲の課題を解決する事に集中していました。その為に自分と同じレイヤの人と『これはそっちで処理してよ』のように衝突する事が多かったです。
自分の課題を解決してOutputを出しても、他の部門がOutputを出せない事で商品が上手く出荷できない事もありました。
以前より大きな課題を解決するために、一つ高い視点で物事を考えるようになりました。高い視点で物事を考えると全体最適を目指すようになりました。
これまで衝突していた事に対しても『全体としてどう解決するかという前向きなアプローチ』をするようになりました。
『高い視点で物事を考えましょう』とよく言われますが、経験してみてやっと理解する事ができました。
もし大きな課題を与えられる機会に恵まれたら是非チャレンジして経験してみてください。短気を克服できますよ。
短気の費用対効果を整理したら損しかなくて40歳で我慢を覚えた話 まとめ
- 損するもの・・・相手の評価・周りの人の評価・健康
- 治すと損しなくなるもの・・・周りの人の評価・感謝・成長・生産性・高い視点
短気の費用対効果を整理したら損しかありませんでした。我慢を覚えて治すのが賢明です。